2024.11.08
歯を失ったときの選択肢:入れ歯とインプラントの違いとインプラントのメリット
愛知県津島市の歯医者 たかしま歯科
歯科医師 院長の高嶋俊裕です。
歯が抜けてしまったとき、適切な治療方法を選ぶことは非常に重要です。入れ歯とインプラントは、その代表的な選択肢ですが、それぞれに異なる特徴があります。この記事では、入れ歯とインプラントの違いについて解説し、インプラントのメリットやデメリットについて詳しく説明します。これにより、歯を失った際の選択肢としてどちらが適しているかの理解を助けることを目的としています。
目次
- 入れ歯とは?
- インプラントとは?
- 入れ歯とインプラントの違い
- インプラント治療のメリットとデメリット
- まとめ
入れ歯とは?
入れ歯は、歯を失った部分に仮の歯を装着する方法で、可動式の装置を用います。部分入れ歯と総入れ歯の2種類があり、部分入れ歯は残っている歯に金属のクラスプを引っ掛けて装着します。一方、総入れ歯はすべての歯を失った場合に使われるものです。
入れ歯の利点として、歯を失った箇所に一時的に使用できる手軽さや、比較的低い治療費が挙げられます。一般的に数万円から数十万円程度の費用がかかり、制作から装着までが数週間で済むことが多いです。ただし、入れ歯は口腔内で動いてしまうことがあるため、食事中の安定感に欠ける場合があり、初めて使用する方は違和感を覚えることもあります。また、クラスプの金属が見えたり、経時的に被覆材が摩耗したりするため、定期的な調整やメンテナンスが必要です。
インプラントとは?
インプラントは、歯が失われた箇所に人口の歯根を埋め込む方法で、歯科医師がねじ状のチタン製の材料を顎骨内に固定します。その上にセラミック製やジルコニア製の人工歯冠を装着し、自然の歯のような機能と見た目を再現します。
インプラントの最大の利点は、固定されているために、天然の歯のような感覚で日常生活に戻れることです。噛み合わせの力も自然の歯に近いため、食事の制限が少なく、よりしっかりと噛むことができます。また、隣接する歯を削る必要がないため、健康な歯を守ることができるメリットがあります。なお、インプラントの治療費は20万円から40万円程度が相場で、設置期間は早い場合で3か月から1年ほどかかります。
入れ歯とインプラントの違い
入れ歯は取り外し可能で、手軽に利用できるのが特徴ですが、固定式であるインプラントは安定性に優れています。入れ歯はさらに調整が可能で、経済的負担が少ないため、特に短期間での使用や予算が限られている場合において、選ばれることが多いです。
一方、インプラントは骨に埋め込むため、長期的な使用を希望する場合に適しています。また、インプラントは見た目が自然で、他の歯に悪影響を及ぼしません。ただし、インプラント手術にはある程度の時間と医療技術、治療費が必要であるため、慎重に検討すべき選択肢です。
なお、入れ歯の場合は、口腔の状況やあごの骨の状態によっては最適なフィット感を得るために、何度も調整が必要となります。これに対して、インプラントは一度骨に固定されると、特別なメンテナンスが必要ではありませんが、周囲の歯茎や骨の健康管理が重要です。
インプラント治療のメリットとデメリット
インプラント治療の最大のメリットは、美観や機能が天然の歯に極めて近いことです。歯根部分をしっかりと顎骨に埋め込むことで、安定感があり、違和感なく日常生活を送ることができます。例えば、好きな食べ物も我慢することなく楽しむことができ、発音や笑顔のときにも自信が持てます。
デメリットとしては、外科手術を伴うため、全身の健康状態や顎骨の状態によっては適用できない場合がある点です。また、治療が終わるまで数ヶ月以上かかることが一般的であるため、短期間での解決を考えている方には不向きかもしれません。さらに、初期費用が比較的高額であることも懸念材料となりますが、その分、長期にわたって費用対効果は高いと考えられます。
インプラントは、長期間にわたる問題解決を目指す方に適していますが、治療期間中やその後のメンテナンスをしっかり行うことが大切です。歯科医院での定期的なチェックと自宅での口腔ケアが成功の鍵となります。
まとめ
歯を失った際に選択する治療法として、入れ歯とインプラントは特徴が異なります。入れ歯は手軽で経済的ですが、インプラントは安定感や機能面で優れています。お自身の生活スタイルや価値観に合った方法を選ぶことが重要です。どちらの方法も利点と欠点があるため、歯科医師としっかり相談した上で、最適な道を選びましょう。歯をしっかりと再生することで、豊かな生活を取り戻すことが可能です。